
通信制高校は高卒資格と調理師免許を同時に取得可能
将来は調理師やパティシエとして活躍したいという夢を持っているならば、通信制高校を選択するというのもひとつの方法です。
通信制高校はタイトルにもある通り、高校卒業資格と同時に調理師免許を取得できるため、全日制高校卒業後に専門学校に進学するより早く第一線で活躍することも可能です。
調理師やパティシエとして働きたいなら通信制高校は最適
通信制高校というと、「自宅で勉強しながら高等学校卒業資格を取得する学校」「不登校の生徒のための学校」というイメージを持っている人も多いかもしれません。
確かにそういった一面もありますが、通信制高校は全日制高校と違って専門的な勉強ができるという特徴があります。
というのも通信制高校は学校法人以外も設立できるため、文科省のカリキュラム通りではない自由な教育ができるからです。
それにより、全日制高校では不可能な高校卒業資格と調理師免許の同時取得ができるようになっています。
通信制高校でどうやって料理を学ぶの?
「家庭学習を中心としているはずの通信制高校で、どうやって料理を学ぶのだろう?」と、疑問に思う人もいるでしょう。じつは、通信制高校にはスクーリングという登校日もあり、学校に足を運ぶ機会もあるのです。
特に料理を学べる通信制高校には、調理施設が整った校舎を持つところも少なくありません。
業務用調理器具に慣れることもできるでしょう。調理を学べる通信制高校には次のようなところがあるので、目的に応じて選択してみてはいかがでしょうか。
調理師を目指して通信制高校に通うその他のメリット
最終学歴が高卒になり就職先の幅が広がる
調理の道を志すなら早い段階で働くのが重要です。世界的なシェフの中には10歳から厨房に立っていた、高校を中退して有名店、有名ホテルに飛び込みで修行した、といった方が数多くいます。
そのため、中学を卒業して修行するという方法も一つかもしれません。しかし、それでは最終学歴は中卒ということになってしまいます。
昔は中卒でも腕と経験さえあれば一流の調理師になれましたが、最近は採用の際「最低でも高校は卒業していて欲しい」という飲食店、ホテルも少なくありません。
しかし通信制高校であれば最終学歴を高卒にしつつ、早い段階で料理業界で働くことができます。
卒業後に専門学校に通わなくてはいけない全日制高校と比べると圧倒的に早いですし、学歴も確保されるので将来的に一流店やホテルで働くことも可能です。
卒業後に即就職できる
調理師資格を獲得できる、調理師コースのある通信制高校は卒業後に就職先を紹介してくれるところもあります。
そのため、卒業後に就職先に悩むことなくそのまま働くことが可能です。これは就職先の決まらない学生が多い現代で大きなメリットと言えるでしょう。
もちろん学校の紹介した就職先でなくとも、調理師資格を持っていれば就職先は豊富にあります。
しかも卒業すれば高卒資格もあるので、最終学歴が高卒以上であることを求められやすい一流店やホテルでの就職も十分に狙えるでしょう。
シェフやパティシエに必要な自主性が身につく
通信制高校は全日制高校と違い、必修科目の勉強に関しては先生もいなければ時間割もありません。
つまり自主性を持って勉強に取り組まなければ、卒業することが難しいのです。サボろうと思えばサボれてしまいます。
実はこれはシェフやパティシエも同じで、常に「新しい技術を学ぼう」「新しい技術を磨こう」「より美味しい、キレイな料理を作ろう」と考える高い自主性が必要です。
そういった姿勢がなければ周囲に置いていかれてしまい、いつかはお客さんが来なくなってしまいます。
通信制高校であればそういった能動的なスキル、学習習慣を身につけることができますので、将来的に調理関係の仕事で働く場合に絶対役立ちます。
実店舗のある学校なら現場経験も積める
飲食店では接客技術も大切です。どんなに料理の腕があっても接客スキルがなければ、お客さんが来ても次の来店には繋がりません。
しかし調理師免許の取得ができる一部の通信制高校では、一般のお客様が立ち寄れる店舗空間も完備しています。
学生が手作りのお菓子、ドリンクなどを提供して、お客様の反応を知ることもできます。
お客様のニーズを正しく知り、常にサービスをより良く変えるのは飲食店を長続きさせるためにとても大切ですので、勉強以上に貴重な体験を積むことができるでしょう。
特に「いきなり厳しい現場に入って先輩に鍛えてもらうのは大変そうだし、ついていくことができるか心配」という人には事前に経験を積める通信制高校がおすすめです。
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日本調理製菓専門学校のハイレベルな授業を受けられる
これは全ての学校が対象ではありませんが、たとえば相生学院高等学校という通信制高校では、「日本調理製菓専門学校」と提携しており、ダブルスクールで調理師免許取得を目指せます。
日本調理製菓専門学校は中卒の人、高校中退者などを広く受け入れていることでも有名です。
日本調理製菓専門学校は基本的に1年制であり、一方の通信制高校は最低でも3年間在籍することが卒業要件になります。したがって、1年目は料理の勉強に集中して、2年目以降に高卒資格を取得する学科の勉強に励むということができます。
現場での経験も積める
日本調理製菓専門学校での調理師免許取得のための勉強は基本的に1年制です。しかし、希望者は2年、3年と勉強を続けることもできます。
2年・3年次は、レストランやカフェなどのプロの現場で経験を積むことがメインになります。また、調理の勉強を極めたくなったら、相生学院高等学校卒業後に日本調理製菓専門学校での勉強を続けることも可能です。
調理師免許を取得できる通信制高校の学費
調理師コースの通信制高校の学費は実習が多い関係で一般的な通信制高校よりもやや高く、年間で50~90万円ほどの費用かかります。
また、学校によりますが5~15万円ほどの入学金、3~10万円ほどの調理器具や教科書代などもかかるので、初年度はトータルで100~130万は費用がかかると思っておいた方がいいです。
ただ学費に関しては世帯年収(910万以下が目安)によっては就学支援金制度を活用できるので無料~大幅に抑えることが可能です。
教科書代や調理器具にかかる費用は支援金の対象外です。
全日制高校の卒業後に専門学校に通うよりは安い
ただ通常であれば全日制高校の学費を年間100万(制服代や修学旅行の積立金など含め)払った後、専門学校に通って調理師免許を取得することになります。
当然ですが専門学校に通えばさらに多額の学費・費用が発生します。
それと比べれば通信制高校で高校卒業資格と調理師免許を一挙に取得した方が、時間のロスがないだけでなく学費も大幅に安く済むでしょう。
調理師免許を取得できる通信制高校の選び方
調理師免許を取得できる通信制高校は豊富にあるため、どの学校に入学するべきか悩む人は多いです。
しかし下記のポイントを満たす通信制高校であれば、失敗することなく自分の調理スキルを磨き、調理師免許を取得できるでしょう。
- 製パン、洋食、パティシエなど調理コースは豊富なのでを選ぶ
- 実習の際に通学しやすい場所にある学校を選ぶ
- サポート体制や講師がしっかりした学校を選ぶ
通信制高校で調理師免許取得まとめ
通信制高校を賢く利用すれば、高卒資格と調理師免許を10代のうちに同時に取得してしまうことも十分できます。料理を学べる通信制高校は各都道府県にいくつかあるので、資料を請求してみるのも良いでしょう。
また、気に入った通信制高校があったらオープンキャンパスに出かけてみるというのもおすすめです。公式サイトをチェックしてみると、日程のお知らせが出ていることもあるので、こまめにチェックしてみましょう。
もちろん、料理を勉強してみたものの「やっぱり大学に行きたい」と、思い直す人もいます。そんな時こそ、通信制高校で取得した高卒資格が受験資格となって役立つでしょう。
「いつかカフェを開きたい!」という強い信念を持っている人も、「なんとなく料理を勉強したい。でも、大学に行きたくなるかもしれない」などと、将来への希望がぼんやりとしか定まっていない人も、料理を学べる通信制高校はおすすめです。料理好きの仲間から刺激を受けながら勉強してみてはいかがでしょうか。