いじめが原因の不登校への対処法
文部科学省による「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると不登校の原因は多岐にわたっています。
同調査によれば、不登校の原因としていじめをあげた高校生は0.2%と極めて少数派です。しかし、いじめられた子どもは親にいじめられていると正直に打ち明けません。
しかも現在のいじめはSNSの発達などもあり、表面上では分かりにくいので、実際はかなり多くの子どもがいじめで苦しんでいると言われています。ではどのように対処するのが正解なのでしょうか。
子どもの味方でいてあげる
いじめが原因で不登校になった子どもはとても傷ついています。そしてそんな時に一番頼れるのは身近にいる親です。
とにかく味方でいてあげて下さい。味方といっても無意味に甘やかす必要はありません。あくまでも信頼できる親であるようにして下さい。
時間はかかるかもしれませんが、親が信頼できるか、絶対裏切らない味方でいてくれるかどうかは、いじめられた子どもにとって重要です。友達や同級生、先生に裏切られたと感じている子どもが多いからです。
いじめが原因の不登校だけど打ち明けてもらえていない場合
子どもは親が信頼できるのか、いじめのことを打ち明けてもいいのか常に見定めています。
打ち明けた時に味方になってくれない、余計なことをしていじめを悪化させるのではないかなんて思われてしまえば、絶対に相談をしてくれません。
傷ついた子どもが「この人は自分にとって味方だ」と判断すれば、やがていじめを打ち明けてくれるでしょう。
場合によっては学校を休ませる
いじめが原因で不登校になっているのに無理に学校に行かせてしまうと、うつ病になったり不良行為に走ってしまう可能性があります。
最悪、自殺に繋がり子どもと永遠に別れることになる可能性もありますので、「休んでも大丈夫だよ」と不登校を受け入れてあげるのも大切です。
いじめで不登校になった時点で子どもは傷つききっているので、一番身近な親という存在が受け入れてくれた事実は安心へと繋がります。
居場所を作ってあげる
いじめられている子どもは学校に居場所がありません。そしてそれが何より辛く感じています。
いじめられていたとしても別のクラスに仲の良い友だちがいる、部活はやりがいがあるなど別の居場所があれば、不登校にはならずに済むことも多いです。
しかしいじめられた子どもには居場所がないので、まずは家に居場所を用意してあげて下さい。例えば家事を手伝ってもらい、それができたら褒めるなどして自分の存在価値を理解させる、必要とされていることを実感させてあげて下さい。
もし学校が嫌なだけで外出などはできるようなら、フリースクールなど外部のコミュニティに参加して居場所を作ってあげても良いでしょう。
子どものやりたいことを尊重してあげる
いじめで不登校になっている場合、やりたいことを尊重してあげるのも大切です。それが勉強でもゲームでもです。
不登校になった分、同年代の子どもより自由な時間がたくさんあります。今は様々な可能性がありますので、例えば若い内からゲームをやればプロゲーマー、ストリーマー(配信者のこと。世界では月に5000万円稼ぐ人が多数おり、日本でも月に500万稼ぐレベルならざらにいます)、ゲーム会社などになる未来が開けます。
ここで培った経験が将来に思わぬ形で役立つ可能性は高いので、子どものやりたい事は犯罪でもない限り眉をひそめず、尊重してあげて下さい。
転校や通信教育での卒業を目指す
いじめの最も確実な解決方法は環境そのものを変えてしまうことです。
親御さんなら分かると思うのですが、転職をして周囲の人間関係や環境が変わったら、仕事に行く時の気持ちがガラッと変わった経験はありませんか?
それと同じで、子どもの不登校も環境が変わると驚くほどあっさり解決するパターンは多いです。転校したらいじめがなくなり、友達ができて学校に楽しく通えるようになった子どもはたくさんいます。
特におすすめなのが通信制高校の通信教育で、通学は週に1~2回、コースによっては年に数回で済むので子どもへの負担がなく、それでいて卒業すれば全日制と同じ高校卒業資格を得られます。
不登校になる前の出席日数や単位も引き継げ、令和2年より学費も就学援助制度の対象となっているので、お子さんがいじめが原因で不登校になっている場合は無料の支流請求で雰囲気だけでも確認してみて下さい。
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いじめが原因の不登校のおすすめ相談先
24時間子供SOSダイヤルに相談する
「24時間子供SOSダイヤル」は、文部科学省による子ども本人と保護者専用の電話相談窓口です。もちろん、高校生でも利用できます。
365日24時間いつでも対応してもらえるので心強い限りです。
この「24時間子供SOSダイヤル」は現在ではいじめ以外のことも相談できますが、もともとは「いじめ相談ダイヤル」としてスタートしました。
「いじめについて誰かに話しを聞いて欲しい」という子どもはたくさんおり、相手も親身に相談に乗ってくれます。いじめに悩んでいるならぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか。
電話番号:0120-0-78310
チャイルドライン
「チャイルドライン」は、認定NPOが運営している18歳までの子どもが利用できる電話相談窓口です。
年末年始を除く毎日16:00~21:00にボランティアスタッフが対応しています。
「電話で話すのはちょっと……」という人は、特定の曜日に開催されているチャットを利用するのもよいでしょう。
ただ電話もチャットも学校が終わってすぐの16:00~18:00は混雑していてつながりにくいこともありますので、つながらなかったら少し時間を置いてかけ直すようにしてみてください。
電話番号:0120-99-7777
よりそいチャット
自殺対策支援センターなどいくつかのNPO法人が共同で開設している「よりそいチャット」は、SNSを利用して気軽に利用できる相談窓口です。
マスコットの「生きづらびっと」を友だち登録することで、LINEで悩みを相談することができます。
行政機関や弁護士、医師との連携もあるので「いじめた相手を訴えたい」「心療内科を受診したい」という具体的な悩みにもアドバイスをしてもらえます。
各自治体のいじめホットラインがある
全国どこからでも利用できる相談窓口の他に、都道府県ごとに設置されている相談窓口もあります。たとえば、東京都ならば「いじめ相談ホットライン」を利用してもよいでしょう。
電話番号:03-5800-8288
こちらは有料になってしまいますが、24時間いつでも利用できます。いじめを受けている本人だけではなく友人、保護者、関係者などもOKなので、相談してみてはいかがでしょうか。
いじめが原因の不登校まとめ
いじめが原因の不登校は慎重に対応する必要があります。間違えれば子どもをより追い詰める結果となったり、最悪自殺などにも繋がってしまいかねません。
理想はいじめ問題が解決して今の学校にもう一度通えるようになることですが、ニュースなどで知っての通りそれは決して楽な道ではありません。
表面上は解決しても、今度はより陰湿ないじめが行われるリスクもあります。
そのため、場合によっては通信制高校に転入させるなどして、子どもの環境を変えてあげるのも手です。当たり前ですがいじめている対象がいなくなるのは、子どもにとってどんな言葉よりも大きいです。
通信制高校は週1程度の通学にも対応しているので学校にトラウマがある子どもでも負担が少なく、通ってみたら見違えるほど明るくなったというケースも多いです。
資料請求は完全無料ですので、いじめに悩んでいる方はまずは資料請求をして入学を検討してみて下さい。