社会人で高卒資格を取る方法
社会人で高卒資格を取るには、主に3つの方法があります。
方法ごとに、取得までの期間や取得のしやすさなどが違うので、自分に適したものを選びましょう。
定時制高校に通う
定時制高校というと夜に授業を受けるイメージがあるかもしれませんが、「夜間定時制」「昼間二部定時制」「三部(朝・昼・夜)制」の3つの時間帯があるので、ライフスタイルに合わせた時間帯の学校を選ぶことができます。
授業時間は1日4時間程度なので、働きながらでも通学することは可能です。
その代わり、卒業に必要な単位を取るのに時間がかかるため、卒業するまでの期間は4年というのが一般的です。
また、たとえ短時間であっても全日制高校と同じく毎日通わなくてはいけないので、生活にかかる負担が大きいことから、中退してしまう人が多いのが現状のようです。
通信制高校に通う
通信制高校は通信教育を使って学習する学校で、「スクーリング(対面指導)」「レポート提出」「テスト」をクリアすることで、高校卒業に必要な74単位の修得が出来ます。
通信方法は主にインターネットを活用していて、パソコンやスマホなどのデバイスを使って自分の都合に合わせて学習を進められます。
登校日数は学校によって違いますが、スクーリングだけだったり、週1日から自分で決められたり、社会人の方でも無理なく卒業条件をクリアできるシステムが整っている学校がたくさんあります。
また、ほとんどの学校は1日授業ではな、3時間もしくは4時間で終わるため、仕事と学業を両立しても自由な時間が作れるところも魅力です。
スクーリングは年間で最短4日という学校もありますから、仕事をしながら、子育てをしながら高校の卒業資格を取りたい方にはもっとも適している方法になります。
通信制高校選びで迷ったら、無料で資料請求
1分で完了最大10校
【簡単 & 無料】都道府県と資料請求者を選択してクリック!
社会人から進学を目指すなら高卒認定という選択肢もある
大学や専門学校への進学や資格試験を受けるために高校の卒業資格を取得したいのであれば、高卒認定を取るという方法もあります。
高卒認定というのは「高等学校卒業程度認定試験」に合格すると取得できるもので、高校を卒業した人と同等以上の学力があることを証明する資格です。高卒認定試験は8科目あり、すべてに合格すると認定してもらえます。
特に学校に通う必要はないので、独学で勉強できる人であれば仕事と学校の両立をする必要はありませんし、学力があれば短期間で高卒認定を取得できます。ただし、勉強があまり得意ではない人や自主学習をするのが苦手な人だとなかなか合格しないため、効率が悪い方法かもしれません。
また、高卒認定は高校卒業資格とは違うものなので、最終学歴は「高等学校卒業」ではなく「高等学校卒業程度認定試験合格」となります。ですので、最終学歴を「高等学校卒業」にしたいという場合は定時制高校もしくは通信制高校などに通う必要があります。
社会人が高卒資格を通信制高校で取るメリット
社会人が高卒資格を取るには、通信制高校に通うのが正解です。
その理由は自宅で学習できる、社会人用のコースがある、授業料をサポートする制度があるなど、社会人が通いやすいメリットが多いからです。
ここでは通信制高校で高卒資格を取るメリットを詳しく解説していきますので、入学を検討している方はぜひ参考にしてください。
自宅学習が中心なので仕事との両立が容易
前項でも少し触れていますが、通信制高校は通信教育なので自宅学習が中心になるため、仕事との両立がしやすいというメリットがあります。一方、全日制高校や定時制高校は毎日登校しなくてはいけません。
定時制は授業時間が短いですが、仕事をしながら毎日通うというのは相当な負担になりますし、自由な時間も確保しづらいのでストレスも溜まりやすいです。
通信制高校であれば、登校は週1日や月1回、年に10日で良いという学校もあります。ほとんど登校することなく余裕を持って自宅学習を進められるのは、仕事に時間を取られる社会人にとってメリットといえます。
社会人向けのコースを用意してる学校が多い
通信制高校と全日制高校、定時制高校の違いの一つに、生徒の環境に合わせたコースが用意されていることがあり、学校によっては社会人向けのコースが用意されています。
年齢にもよりますが、学校から離れている期間が長いと勉強法が分からなかったり、習ったことを忘れてしまったりすることもあるかもしれません。
通信制高校はもともと社会人が通いやすいシステムですが、社会人向けコースでは仕事の合間に効率よく勉強できるカリキュラムを組んでくれたり、勉強に自信がない人向けに中学の基礎から学習を始められたり、スクーリングの負担を最小限に抑えられるなど高卒資格を取得するための最大限のサポートが受けられます。
通信制高校に通ったことがないと卒業できるのか不安があるかもしれませんが、社会人のためのコースを活用すれば安心して卒業を目指せます。
各種学費支援。奨学金の申請が可能
通信制高校は、全日制高校と同じで高等学校に区分されるため、就学支援金制度や各種学費支援、奨学金の申請が可能です。
私立の全日制高校と比べると授業料はそこまで高額ではありませんが、それでも資格が取得できたり、続けやすいシステムが整っていたりする私立通信制高校の授業の料相場は1単位8,000円と安くはありません。
卒業条件には74単位を取得することが挙げられるので、単純に計算すると592,000円が必要になります。
他にも、学校によっては施設使用料や教材費などがかかるため、いくら働いていても学費の負担が大きくなるかもしれません。
しかし、就学支援金制度を利用すれば、年収590万円未満の世帯であれば12,030円まで、590万円以上910万円未満の世帯でも4,812円まで支給が受けられるので、授業料の負担を大幅に削減できます。
また、各都道府県でも奨学金制度が用意されているところがありますし、条件によっては就学支援金制度と併用することも可能です。奨学金を利用すると授業料以外の費用負担も軽減できるので、学費がネックになっている方にとって各種学費支援が受けられるというのは、高卒資格を取得するハードルを下げるメリットになります。
参考:文部科学省 高等学校等就学支援金制度
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1342674.htm
参考:高校生等奨学給付金のお問合せ先一覧
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/detail/1353842.htm
社会人におすすめの通信制高校
社会人におすすめの通信制高校は、社会人コースもしくは社会人が通いやすいシステムが整っている学校です。といっても、通信制高校はたくさんあるので、一校ずつ調べていくのは大変ですし、時間もかかります。
ここでは、社会人におすすめの学校を紹介するので、自分にとって通いやすい通信制高校を探す際の参考にしてみてください。
学校法人佐藤学園ヒューマンキャンパス高等学校
ヒューマンキャンパス高等学校は、総合学園ヒューマンアカデミーをはじめ専門教育機関と連携することで、40分野100職種以上の専門学習ができる通信制の高等学校です。
この学校のおすすめポイントは、勉強を教える先生だけでなく進路相談にのってくれる先生や専門分野に詳しい先生など、いろいろなタイプの教師がいることです。
社会人で高卒資格を目指す場合、仕事との両立はもちろん、仕事に関する悩みや将来についての不安を感じることもあるでしょう。
そんな時、進路や専門分野に特化した先生に相談できるので、高卒資格を目指しながら、さらに幅広い視野をもって将来を設計できます。
勉強は基本的に自主学習で、登校は週1日でも大丈夫ですから仕事に支障が出ることもありませんし、すでに高校で単位を取得したことがあれば、それを引き継ぐ事も可能です。
また、ヒューマンキャンパス高等学校では、卒業後の目標までしっかりバックアップしてくれるので、進学や資格取得による転職を目指している方にもおすすめです。
中央高等学院
中央高等学院は、30年以上の実績を持つ歴史のある学校で、卒業率99%を誇る通信制サポート校(※)です。中央高等学院には、仕事をしながら通う人や主婦のための社会人コースがあります。
社会人コースでは、一人ひとりに合わせた学習・登校カリキュラムを設定してくれるので、平日は仕事で通学できない、休みが不定期という人でも、空いた時間に勉強に取り組みながら無理なく勉強を進められます。
勉強から遠ざかっていて授業についていけるか不安という人には、中学の基礎から学習をサポートしてくれます。年齢制限がないので、中央高等学院には若い生徒だけではなく幅広い年齢層の生徒がいますから、社会人でも違和感なくクラスに溶け込めるのも中央高等学院の魅力です。
※通信制高校サポート校は、通信制高校を卒業できるようにサポートしてくれる学校で高等学校ではありません。
しかし、中央高等学院は中央国際高等学校の指定サポート校なので高校の卒業資格を取得できます。
ルネサンス高等学校
仕事が忙しい、学校に通う時間がないという方におすすめなのがルネサンス高等学校です。こちらの通信制高校には社会人コースはないものの、社会人が通いやすいシステムが整っているのがポイントです。
そのポイントとは、年に4日しかスクーリング(必須登校日)がないこと、ネットで授業が受けられることです。
一般的な通信制高校のスクーリングは20日前後ですから、4日だけで良いというのは「登校する」という負担を大幅に軽減してくれます。
また、ルネサンス高等学校では社会人向けのスクーリングが用意されているので、同じ環境で卒業を目指している人と交流できるのも魅力です。
授業はスマートフォンやタブレット、パソコンなどで受けられますから、仕事の移動中などいつでもどこでも自由な環境で学習が進められます。
さらに、作成や郵送などの手間がかかるレポートもネットからの提出が可能なので、時間に余裕がない社会人や自由な時間がない子育て中の人でも高卒資格が取りやすくなっています。
日本ウェルネス高等学校
3つの学習スタイルと、16種類の専門特化コースを用意している日本ウェルネス高校は、社会人コースはありませんが、月1回から週2日の登校で卒業できる社会人に適したシステムで卒業資格取得を全面的にバックアップしてくれます。
レポート作成は個別指導を行なってくれますし、短いスパンで復習を繰り返す学習システムを採用しているため、勉強が分からなくなったりついていけなくなったりすることもなく、卒業条件を的確にクリアできるのがおすすめポイントです。
生徒の状況に合わせた学習サポートやきめ細やかなカウンセリングなど、久しぶりに学校に通うという方にもしっかり寄り添ってくれます。また、在籍していた高校で取得した単位を卒業単位に換算するので、最短時間で卒業資格を取りたいという方にもおすすめの学校です。
まとめ|通信制高校なら社会人でも高卒資格が取れる!
社会人の方には、通信制高校に通うことがもっとも卒業資格を取りやすい方法になります。
通信制高校の学習は基本的に自主学習となるので、本当に卒業できるか不安を感じる方もいるかもしれません。
しかし、一人の教師に対して生徒数の割合が多い定時制や全日制と違い、通信制高校では個別にサポートをしてくれるところも多く、社会人向けのバックアップ体制を整えている学校もありますから、自主学習がメインでもきちんと卒業条件をクリアできます。
通信制高校には多くの社会人が通っていますから、資料を参考に自分に合った学校を見つけて、ぜひ高卒資格を取得してください。